近年、顎関節症の方が増えているようです。当整体院でも顎の痛みや顎がガクガクしたり、カックンと左右に歪みながら開いたり、口があまり大きく開けられなかったり、口を大きく開けると痛む方が、治療に来られます。男性より20代から30代の女性が多いようです。
日本顎咬合学会の調査では、日本人男性の約1割、女性の約2割に顎関節症の疑いがあるそうです。顎関節症は、自覚症状があまりなかったり、生活に支障がないなどの理由で、体調不良の一種であるという認識が薄いようです。治療できる所が少ない。どこへ行ったらいいかわからないという問題もあります。
顎が痛むといっても、耳の穴のちょっと前あたりにある関節そのものが痛む場合や、その周辺が痛む場合、もっと下の顔の輪郭の部分にかかる顎の筋肉が硬直して痛む場合などがあります。顎を動かしたときの音も、カクカク、ギリギリ、ジャリジャリ、ミシミシなど様々です。
顎関節には、関節円盤という軟組織があり、口を開けるときに、ここが回転運動と滑走運動をする必要があります。滑走運動するときには、関節円盤がクッションになり、下顎と一緒に出ます。円盤が顎の骨と一緒にスムーズに出れば問題ありませんが、最初から前に出ていたり、横に出て引っかかってたりすると、口を大きく開けたときに、ガクンとなります。これがいわゆる顎関節症のクリック状態と呼ばれるものです。
音がしなければいいというものではありません。音がしなくても、どこかにひっかかりがあって、関節円盤がスムーズに動かないと問題です。
顎の状態が正常の人は、指を3本縦にした位(4〜5センチ)は口が開きます。指2本分(3センチ)以下なら、開口障害です。
関節の動き自体に問題があり、口が開かないケースと、顎の開閉に関係する筋肉が緊張しているために開きづらいケースがあります。
また、顎を大きく開くと痛むために無意識に開かないようにしているケースや、額関節の異常で、開けたくても開かないケースがあります。
痛みはなくても顎全体が重い、だるいという方もいらっしゃいます。・食事をしていると顎がだるい人も。大きく開けられるけど左右にブレたりして真っ直ぐ下にスムーズに開かない場合もあります。
噛むと(顎を噛み締めると)痛むという人もいます。
症状の進行具合も、じょじょに開きづらくなるケースと、いきなり口が開かなくなるケースがあります。
顎関節症とは、上記のように、顎の運動障害と痛みが発する症状の総称です。
更に、このような顎関節症の症状がある場合、下記のような症状も見られることがあります。
・肩こり・首のこり・目の痛み・首の痛み・イライラする・集中力不足・不安感・落着かない・めまい・耳鳴り・頭痛・吐き気・飲み込みずらいなど。
顎関節症は自律神経失調症やうつ病とも関連があるとも言われているので、それらの症状が出る場合もあるようです。
顎関節症の原因
顎関節症は、顎の関節自体に問題があると、歯医者や口腔外科では考えられているようですが、実際には、下顎のズレによって引き起こされていることが多いようです。
下顎のズレは、頬と下顎に付着する筋肉を、過剰に緊張させます。それが持続すると、全身の筋肉にも不必要な緊張が生じるために身体が歪んできます。背骨や骨盤までも歪んでくるのです。
下顎のズレは、脳に大きなストレスを与えるため、自律神経のバランスを崩す原因にもなります。その結果、全身に様々な症状が生じます。その症状は150種類もあると言われています。
【下顎のズレが原因で生じる可能性のある症状】
顎関節 顎関節症、顎関節音、顎関節痛/手・肩・首 肩こり、首・背中の痛み、直頚椎、頚椎ヘルニア、手のしびれ/頭部の痛み 頭痛、片頭痛、顔面神経痛、三叉神経痛/自律神経失調症、不眠、更年期障害、過敏性大腸炎、下痢、便/免疫異常、アトピー、喘息、花粉症、鼻炎症、こう原病、自己免疫疾患、リウマチ、コリン性蕁麻疹、筋無力症、体臭、加齢臭/脳血液循環 パーキンソン、脳梗塞、痴呆症、アルツハイマー/生殖器:生理不順、生理痛、月経前症候群、不妊症、勃起不全/循環器系疾患 高血圧、低血圧、不整脈、ひん脈、冷え性、のぼせ/腰部、脚の痛み 腰痛、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛(足のしびれ)、股関節痛、ひざの痛み、ひざの水/耳鼻疾患 耳鳴り、難聴、めまい、鼻閉塞、鼻炎、いびき、睡眠時無呼吸/眼疾患 近視、乱視、白内障、緑内障、飛蚊症、網膜剥離/情緒不安定 いらいら、短気、集中力低下、ノイローゼ、パニック障害、うつ/不良姿勢 猫背、首の傾き、肩の高さが左右で違う、顔のゆがみ、O脚/ガン、老化の加速、アダルトニキビ、歯ぎしりなど。
生活習慣上の原因としては…
●虫歯が痛むので、無意識に痛みを避けて顎をずらして噛むようになり、その状態が続いたために起こるケース。
●歯を抜いたままにしておくと、抜けた後を周囲の歯が補おうとして、傾いたり移動してきたりして噛み合わせが狂って起こるケース。
●極端な噛み癖(左の奥歯しか使わないとか)、歯ぎしり、ストレスで無意識に歯を食いしばっているケース。
●ほお杖や常に横を向いて食事をするなど、顎が歪んだ状態で噛んでいるケース。
顎関節症は自然には治りづらい
顎関節症は、風邪やケガなどと違い、放置しても自然に改善することはなく、悪化するケースが多いようです。一番問題なのは、顎関節症が原因で生じる慢性疾患があることです。
当院では、顎関節症の整体治療を行っています。
最初から顎の関節を調整することはしません。まず骨盤と背骨の調整から整体治療をはじめます。土台である骨盤や背骨(特に胸椎)の歪みが、顎の関節に影響している場合が多いからです。。
初診時は、全身の歪みをチェックし、歪んでいる部分を意識しながら体のバランスを整えます。特に骨盤の中心にある仙腸関節の矯正を重視します。骨格と筋肉が整い安定してくると、それだけで額関節が正しい位置に修正され、症状が軽減したり、解消する人もいます。
全身の調整だけでは、充分でない場合は、顎の関節を直接調整したり、顎の筋肉の緊張を緩めたり、顎の開閉に関係する肋椎関節や頭蓋骨を調整したりします。
これで、たいていの顎関節症は解消ないし大幅に改善します。カラオケで歌えないほどだった方も回復しています。ただし、歯の噛み合わせが悪く、改善が限定的な場合は、歯科医での調整を勧めることもあります。
自分でできる顎関節症の対処法としては
●普段からよく歩く。
●体を捻った姿勢をできるだけ継続的にはしないようにする。特に食事のとき。
●噛み癖があれば、全ての歯を使ってバランスよく噛む習慣をつける。
●充分に睡眠をとる。 ●ストレスをためない。
●左手(腕)も使うようにする。
などを心がけるといいでしょう。
|